みなさんは屋根の上で剣を持って長い髭を蓄えている姿の人形を見たことがあるでしょうか?
この人形は「鍾馗様(しょうきさま)」という日本では疫病除けと学問成就に効果があるとされている神様なのです。
今回の鍾馗様は太子町の竹内街道(たけのうちかいどう)沿いの古民家で見かけました。
太子町内で鍾馗様は10体ほどしかいません。
この鍾馗様以外にも太子町の古い家の塀瓦には、福を呼び込む為の七福神、火事を防ぐ火よけの文様なども置かれています。
鍾馗様
鐘馗様とは中国に伝わる三大宗教の中の1つである道教の神様です。
日本で信仰されるようになった詳細な時期は不明ですが、平安末期の疫鬼を退散させる善神が描かれた辟邪絵(へきじゃえ)に登場するなど古くから信仰されていたようです。
関西では厄除けの為に屋根上に飾られていますが関東では五月人形や掛け軸として室内に飾られるそうです。
鬼滅の神様
昔、京都の三条で薬屋さんが立派な鬼瓦をふいたところ、向かいの住人さんが病に倒れてしまいました。
当時の人々は、家の住人が病になった理由を、薬屋さんの鬼瓦によって跳ね返ってきた悪いものが向かいの家に入ってくることが原因だと考えました。
そこで鬼より強いとされる鍾馗様の像を屋根の上に飾ると、病が完治したそうです。
このことから関西では鍾馗様を厄除けの為に屋根上に飾る風習が出来たとされています。
鬼瓦が跳ね返した悪いものを滅し、病を治した鍾馗さんは正に鬼滅の神様ですね。
鍾馗様を探してみよう
日本でも古来から疫病除けと学問成就に効果があるとして信仰されている鍾馗様。
ノルディックウォークなど運動もかねて、太子町内を歩いている時にでもチラッと古民家の屋根上を見ると鍾馗様が居るかもしれないので探してみて下さい。