シリーズ「かるたでめぐる太子町」では、筒井完次さんの「切り絵でめぐる太子町郷土史かるた」を解説しています。
先週は、「も」の句から、太子町にある敏達陵(びだつりょう)をご紹介しました。
本日は、「も」に続き「や」で詠まれている「旧山本家住宅」についてのお話です。
「や:山本邸は 町の文化遺産」
「切り絵でめぐる太子町郷土史かるた」の「や」の読み札は、「や:山本邸は 町の文化遺産」です。
絵札には、屋根の瓦(かわら)の上に茅(かや)という植物が乗っている、日本家屋が描かれています。
茅(かや)は、イネ科の植物でその昔は屋根によく使用されており、縄文時代から平安時代にかけてよく使用されていました。
そして筒井先生による解説は以下の通りです。
「山田の大道にある大道旧山本家住宅は大和棟の古民家で瓦葺の上に茅葺きののる特 徴的な形をしています。
大和盆地で生まれたこの建築は竹内街道を通じて堺まで広まりかつての街道の景観を代表するものとなっています。
今は国の登録文化財となり、貴重な文化財として保存公開されています」
大道旧山本家住宅
大道旧山本家住宅は、日本最古の国道ともされる竹内街道に面して建つ、重要な文化遺産です。
大和棟の形態を保持するこの「かやぶきの古民家」は、大和と堺を結ぶ歴史的な街道沿いの景観を特徴づける存在として、国の登録有形文化財(建造物)に指定されています。
この住宅は、周辺に残る道しるべや伊勢燈篭と共に、かつての経済活動や巡礼の様子を今に伝える貴重なスポットです。
特に春季と秋季には特別公開が行われ、歴史を身近に感じることができる場となっています。
また冬には、毎年「懐かしのひな人形展」が大道旧山本家住宅でも開催されています。
今年は、2月24日、25日、3月2日、3日の 10時〜16時まで開催される予定で、歴史的な住宅の中には、色とりどりのお雛様で彩られます。
詳しいイベント内容はこちらからぜひご覧ください。