大阪府太子町にお住まいの方にインタビューをおこなう「太子のヒト 」。
第20回目は「児童発達支援 放課後等デイサービス えーる」で児童発達支援管理責任者をされている池之上 弥生(いけのうえ やよい)さんです。
太子町で唯一の児童デイサービスを運営されている池之上さんに、「えーる」での活動内容や、施設を開くことになったきっかけについてお話を伺いました。
放課後等デイサービス えーる
ー「放課後等デイサービス えーる」はどのような場所ですか?
「えーる」は、2歳から18歳までの「発達障害」「知的障害」「身体障害」を持つお子様に対して療育の支援プログラムをおこなっています。
2022年の4月から活動を開始し、今年で1周年を迎えました。
児童発達支援というのは、障がい児だけでなく年齢よりも発達の遅れが気になるお子様に対して療育するもので、自治体から「療育が必要」という判断があれば支援を受けることができます。
「えーる」では生徒の送迎もしているので、スタッフが幼稚園や保育園、小学校が終わった生徒を直接学校まで迎えにいって、活動が終わるとご自宅に送り届けています。
現在えーるには6名の生徒が在籍していて、毎日元気に活動していますよ。
ー「えーる」での活動内容を教えてください
施設での活動内容は、運動療育をして丈夫な体づくりや、おもちゃを使用した指先の機能訓練、また毎日イベントを考えて活動しています。
5月のこどもの日には一緒に鯉のぼりの絵を書いたり、今は母の日に向けてお花を作っているんですよ。
その他、週に1度アメリカ出身の英語の先生からレッスンを受けたり、夏休みや冬休みの長期休暇には現役の小学校の先生が「えーる」にて一人一人に合わせて勉強をみてくれたりします。
ー「えーるボール」とはどんなものですか?
「えーるボール」とは、やる気スイッチを出すため、目標を決めて出来たらえーるボールがもらえるようになっています。
10個達成するとご褒美のお菓子セットがもらえます。えーるボールがもらえるように色んな事に挑戦している姿は、とてもかっこいいですよ。
児童発達支援という職業に就いたきっかけ
ー「えーる」を立ち上げたきっかけを教えてください
まず「子供が好き」ということが一番の理由です。
私の姉が近くに住んでいるのですが、太子町には放課後デイサービスの施設がないということを耳にしました。それがこの町でデイサービスを始めるきっかけでしたね。
もともとは大阪市内で同様の児童支援に関する仕事に携わっていましたが、太子町で児童デイサービスをするにあたって退職し、今に至ります。
活動を通してのやりがい
ーこの職業のやりがいを教えてください
やはり子供達の成長を間近で感じることができることでしょうか。
デイサービスに来たばかりのお子さんは初めての場所で不安もあり、泣いてることもよくあるんですよ。
でもだんだんと慣れてきて幼稚園や保育所にお迎えに行った時に玄関で「先生!」と楽しみに待ってくれていたりする姿を見ると嬉しく思いますね。
あと最近では平仮名を覚えた子が私に絵本を読み聞かせしてくれた時も感動して嬉しかったです。
ー生徒と関わる際に気をつけていることはありますか?
まず目線が一緒になるようにして、どんな小さなことでも褒めることをスタッフ一同心がけています。
お母さんはなかなか忙しくて「見てみて!」に答えられない場面も多いですが、ここではスタッフが必ず目を見てすごく褒めるようにしています。そうすると子供は自信がつき目がキラキラとするんですよ。
あと子供達には「おもちゃをたくさん出して遊んでいいよ!あとで皆で片付けたらいいんだから!」と伝えるようにしています。
普段家ではできないこともチャレンジできる環境作りも大切だと考えています。
インタビューを終えて
池之上さんやスタッフの方が生徒さんの話をしている時の笑顔がとても印象的でした。
インタビュー中もスタッフの方が生徒さんが喜ぶようにと、折り紙で花を作られていて、「素敵なお仕事ですね」とお話をさせて頂きました。
「この仕事のやりがい」についてお話を聞く中で「生徒さんが卒業の時はやっぱりね…」と寂しそうな池之上さんの表情も印象的で、先生として子供達に愛情を持っておられることがよく分かりました。
放課後デイサービスは児童の発達の遅れを療育する場所ですが、なによりも先生と生徒さんの信頼関係が一番大切なんだなと気づいたインタビューでした。
株式会社京谷商会へのアクセス
名称 | 児童発達支援 放課後等デイサービス えーる |
所在地 | 南河内郡太子町大字春日103−47 |
活動時間 | 13:00~17:30(要相談)送迎サービス有り |
問い合わせ先 | 0721-98-2201(相談や問い合わせは22:00まで受付) |
地図 |