芹摘姫(せりつみひめ)の絵伝を作るワークショップに参加してきた

太子街人(ガイド)の会主催の絵解きワークショップ、第1回目に参加してきました。

このワークショップは6回開催され、最終的には「芹摘姫(せりつみひめ)の絵伝」を、会のみなさんと一緒に作っていくものです。

芹摘姫(せりつみひめ)の絵伝を作るワークショップ

第1回目は「絵解きと出会う」ということで、歴史の勉強や絵解きにまつわることなど、とても楽しく学べました。

絵解きとは

絵解きは、説話画を用いてその内容や思想を語る日本の伝統的な芸能です。

記録に残る絵解きの最古の出現は、醍醐天皇の息子である重明親王(しげあきらしんのう)が書いた日記「李部王記」の931年9月分の記述にあるとされています。

元々は寺院や神社で教化や宣伝の手段として用いられ、文字が読めない人々への情報源となっていたのです。

仏教の影響を受けながら、鎌倉時代に大衆化し、絵画と語りを組み合わせた芸能へと発展しました。

江戸時代には一般化が進み、熊野比丘尼などによって全国に広められました。

しかし明治時代に入ると廃仏毀釈の影響や、その後のテレビや映画などの普及で衰退。

近年では復興と伝承への動きがあり、伝統的な日本の芸能としての価値が見直されています。

聖徳太子と絵解き

聖徳太子と絵解きも、ご縁があります。

1227年に発行された「太子伝古今目録抄(たいしでんここんもくろくしょう)」によると、聖徳太子没後130年ほど断った752年ごろに、四天王寺で太子絵伝が作られたと伝えられています。

四天王寺の絵伝は現存していませんが、今も残っている最古の太子絵伝は、法隆寺の障子絵です。

これは現在、東京国立博物館に所蔵されています。

聖徳太子御廟がある叡福寺にも「聖徳太子絵伝」があります。

土日祝の 9:30~16:30 だけの開館ですが、宝蔵で八幅のうち春夏の四幅が公開されています。

ワークショップの内容

最初に参加者の自己紹介からスタートです。

主催の太子街人の会より配られた資料を参照し、第1回目のワークショップのアジェンダ、目標、狙いについて、話してもらいました。

まずは、見本の絵伝の図を鑑賞しながら、絵解きの見かたについて教えてもらいます。

教わることで、雲や建物で場面の切り替えが行われている、絵伝の上部には月と太陽が描かれていることが多い、などたくさんのことを知ることができました

太子を探せ!

絵解きの造詣が深まった後は、聖徳太子絵伝クイズが始まりました。

8幅ある聖徳太子絵伝を見ながら、1幅ずつ絵の中にいる「太子」「黒駒」「御廟」の数を数えるのです。

これがとても難しくて大苦戦!

聖徳太子の逸話に基づいていたりするので、歴史を知らないとわからないことがあります。

また、絵伝や掛け軸に使用される異時同図法(いじどうずほう)という手法は、同じ建物の中に時間軸の違う同じ人物が描かれていたりするのです。

解答中は会話が弾み、楽しい時間でしたが、さらに答え合わせの時間にも「えー!?そんなところに?」「これは分からないなあ」など、盛り上がっていました。

参加者の方々は歴史に詳しい方が多く、大変勉強になった第1回目のワークショップでした。

芹摘姫の絵伝を作るワークショップ日程

芹摘姫(せりつみひめ)の絵伝を作るワークショップは、以下の日程で開催されます。

4月27日(土) 10:00~12:00 絵解きと出会うワークショップ
5月18日(土) 10:00~12:00 芹摘姫と出会うワークショップ
6月22日(土) 10:00~12:00 下絵を描いてみるワークショップ
7月20日(土) 10:00~12:00 絵伝にまとめるワークショップ
8月17日(土) 10:00~12:00 塗り絵で仕上げるワークショップ
9月21日(土) 10:00~12:00 実演してみるワークショップ

ワークショップ詳細情報

ワークショップの場所と参加費については以下の通りです。

場所 町立生涯学習センター「太子の森」 研修室ほか
参加費 1,000円(受付時に徴収します)

申込方法

申込みは、太子街人の会に電話、FAX、メールにてお問い合わせください。

その際に、①住所 ②氏名 ③年齢 ④電話番号を伝えます。

詳しくは、太子街人の会ホームページをご覧ください。

太子街人の会 連絡先

太子町観光・まちづくり協会内

〒583-0992 大阪府南河内郡太子町大字山田1799番地

TEL 0721-26-8051

FAX 0721-26-8052

e-mail info@taishi-kankou.jp

ワークショップは、1回だけの参加も大歓迎です。お気軽にお越しください。