大阪府太子町で見つけた植物をご紹介する「太子ネイチャー」、本日は開花を迎えた「花梅」をご紹介します。
先週から寒波が到来し雪がちらつく太子町ですが、梅の花がほろびはじめました。
株式会社京谷商会の庭先にも梅の木があり、ほのかな甘い香りと共に春の訪れを知らせてくれていますよ。
花梅の特徴
梅には「観賞用の花梅(はなうめ)」と「食用の実梅(みうめ)」の2種類があり、それぞれ名称も異なります。
本日ご紹介するのは観賞用の花梅という種類で、盆栽にてこちらの梅を育てていらっしゃる方も多いですよね。
花梅は、地植えの場合背丈が2〜10メートル程、そして色は白、赤、ピンク、複色などの種類があります。
開花時期は1月〜3月なので、3月3日の桃の節句に桃の花と同様に使用されることがある花です。
梅の歴史
梅は中国の中部原産の植物で、日本には8世紀、奈良時代より前に渡来しました。
古くから日本人にも親しまれる梅は、当時「烏梅(うばい)」と呼ばれる漢方薬として中国から伝わったとされています。
烏梅とは、青梅を燻製にして乾燥させた漢方のことで、薬がカラスのような色をしていることからこの名前がつきました。
烏梅の効能は、熱冷まし、下痢止め、解毒などがあり、漢方薬をお湯や温かいお茶に入れて飲みむことで発汗して熱を下げる効果があったそうです。
江戸時代になると梅の品種改良や育成がおこなわれました。現在の日本では中国から渡来した梅の他に、300種類以上の品種が存在します。
紅白梅は縁起物
梅の花というと紅色をしていることが多いですが、1本の木の中に紅と白が混在するものもあります。
この紅梅と白梅が混じったものは、古くから大変縁起が良く邪気を払うとされてきました。
そのため3月3日に、子どもの成長を願う「桃の節句」では、桃の花に加えて紅白梅を飾るご家庭もあり、ひな人形の飾りでも使用されることが多いです。
2月25日〜3月12日の間の土日には、太子町にある大道旧山本家住宅にて「懐かしのひな人形展」が開催されています。
梅の花が咲くこの時期、ぜひ「ひな人形展」にも足をお運びください。