太子町春日付近の草むらにてマダニを発見しました。
春から秋にかけて活性化するマダニですが、今年は暖かくなるのが早いためすでに活動はじまっています。
マダニは、人や動物に噛みつき血を吸引して感染症を引き起こすため、山や草むらに出かける際はしっかりと事前に対策を取りましょう。
マダニとは
マダニは「ダニ」の一種で、動物の血液をエサにする虫です。
春から秋にかけて活動が活発になる傾向があり、庭先や公園、草むら、山の中など私達の身近な場所で生息しています。
マダニはとても小さく2〜3ミリほどの大きさですが、動物の血を吸うことで体の大きさは約100倍にもなります。
吸血する方法としては、草に捕まりながら犬や猫、人間が通り過ぎるのを待ち伏せし、近くを通った動物に飛び移って血を吸います。
マダニに噛まれるとことで引き起こる症状
マダニの唾液には「麻酔のような物質」が含まれているため、蚊と同様に噛まれた瞬間は気づかないことが多いです。
吸引され6〜14日の潜伏期間を経ると、発熱、嘔吐、下痢、腹痛、食欲不振、頭痛、筋肉痛、神経障害、リンパの腫れ、咳などの呼吸器症状、アザなどの出血症状を引き起こします。
特に注意が必要なのが、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)と呼ばれる症状で、重症化すると最悪の場合死に至るケースも報告されています。
そのため庭で作業をする際や、草むらに入る時はマダニに噛まれないようしっかりと対策をとる必要があります。
マダニ対策
服装を気をつける
マダニがいそうな場所に出かける際は、長袖、長ズボンを着用することが有効的です。
家に戻ってきたら、衣類や靴にマダニがついていないかよく確認し、すぐに洗濯することで家に持ち帰る危険性が少なくなります。
虫除けスプレーを使用する
市販品の虫除けグッズの中にはマダニに効果があるものも多数販売されています。
スプレータイプのものは肌に直接噴射できるため安心です。
散歩を終えたペットがブラッシングしよう
犬の散歩時にマダニが付着することが多いため散歩が終わった後は足を拭くこと、そしてブラッシングをおこなうことでマダニを発見しやすくなります。
マダニは特に皮膚の薄い耳の後ろや足先、鼻などに付着することが多いため、これらの部分は念入りにチェックしましょう。
マダニは動物の体に飛び乗ってすぐ吸引を開始するわけではないため、噛みつかれる前に早期発見することが大切です。
もしマダニに噛まれたら
マダニはストローのように皮膚に口を挿して血を吸引するため、無理やり手で引きちぎると体内にマダニの一部が残ってしまい感染症を発症する恐れがあります。
そのため、ピンセットなどを使用して吸引先の根本から慎重に引き抜きましょう。
ご自身での除去が難しい場合は、皮膚科などで取り除いてもらうことをおすすめします。
マダニ除去後、発熱や頭痛などがあればなるべく早く医療機関を受診してください。
個人でマダニを除去した場合は捕獲したマダニは捨てずにお医者様に見せることで、マダニの種類を病院が確認。そこから治療が速やかにおこなわれることもあるので、持っていくようにしましょう。