大阪府太子町の自然をご紹介する太子ネイチャー、今回は「雪柳(ユキヤナギ)」です。
このユキヤナギは竹ノ内街道沿いで撮影しました。
風にゆれる白い穂を見ていると、春の訪れを感じますね。
ユキヤナギとは
ユキヤナギはバラ科シモツケ属の落葉性低木で、どのような土でも育つ丈夫な木なので公園や街路樹として広く愛されています。
低木ではありますが2mほどに成長し、2〜4月にかけていっせいに白い花を開花させるため見ごたえも抜群です。
花もちがよいため切り花としても利用でき、室内でも私達の目を楽しませてくれます。
そんな春の姿が印象的なユキヤナギですが、実は秋もとても美しく、深い赤から黄金に輝くようなエレガントな紅葉をみせてくれます。
四季折々で変化する植物の姿は、とても素敵ですね。
ユキヤナギの名前の由来
ユキヤナギは漢字で「雪柳」と書き、春に枝に咲く白い小花が柳に降り積もる雪のように見えることからその名前がつけられました。
ユキヤナギの枝垂れる枝ぶりは柳にそっくりで、風になびくさまはとても風流ですね。
また白い花弁が地面に降り積もるように散るため、砕いたお米を撒いたようにみえることから「小米花(コゴメバナ)」や「小米柳(コゴメヤナギ)」という別名もあるそうです。
ユキヤナギは絶滅危惧種
学校や街角でよく見かけるユキヤナギは、実は野生種が絶滅しそうになっていることをご存知でしょうか。
特に太子町のある大阪府と石川県では絶滅危惧種(Ⅱ種)として登録されており、近畿圏では準絶滅危惧種扱いになっています。
野生では多くが河川沿いの岩場に自生しているのですが、近年ではダム工事などによる川沿いの自然環境の変化により、年々自生できる場所が減っていることが原因です。
太子町の自然を守ることで、こういった絶滅しかけている野生種を守ることにも繋げてゆきたいですね。
ユキヤナギを探してみよう
太子町のあちこちでユキヤナギを見ることができます。
遠目からでもその白い花姿は印象的なので、きっとすぐに見つかると思いますよ。
またユキヤナギの香りは強くありませんが、近寄ってみるとなんとも言えない甘い香りがします。
お散歩途中で見かけたらぜひ香りを楽しみながら、その優美な姿を鑑賞してみてくださいね。