太子ネイチャー第37回金木犀(キンモクセイ)

太子町の自然をご紹介する太子ネイチャー第37回目は「金木犀(キンモクセイ)」です。

この時期は太子町の様々な場所で、淡いオレンジ色の金木犀の花を見ることができます。

ふわっと甘い香りが漂ってくると、秋の深まりを感じますね。

それでは今回は、金木犀についてご紹介します。

金木犀(キンモクセイ)とは

キンモクセイは、中国原産のモクセイ科の常緑樹です。

古くから街路樹や庭木として植栽されており、10月下旬の秋に淡い黄色の花を咲かせます。

日本には江戸時代に伝来して、挿し木で東北から沖縄まで日本中に植栽されました。

キンモクセイには雄木と雌木があり、日本で見られるキンモクセイはほぼ花つきの良い雄木です。

キンモクセイの花はとても優しく甘い芳香があり、沈丁花(ジンチョウゲ)や梔子(クチナシ)とともに「日本の三香木」のひとつとされています。

金木犀(キンモクセイ)と銀木犀(ギンモクセイ)の違い

キンモクセイのほかに、「ギンモクセイ」という名前を聞いたことはないでしょうか。

もともとキンモクセイはギンモクセイの変種として誕生したので、どちらも花の色以外はよく似ています。

ギンモクセイは白花で、花の数がやや少なく香りがほのかにしか漂わないことがキンモクセイとの違いです。

金木犀(キンモクセイ)は大活躍

キンモクセイは潮風や刈り込みに強く日陰でもよく育つので、古くから庭木として活躍しています。

その甘い香りから昔はよくトイレのそばに植栽されており、不快な香りを和らげることに一役かっていました。

また花は砂糖漬けや香り付け以外に、薬用として精油には唾液や胃液の分泌促進作用や、血液循環の作用もあります。

乾燥した花を煮出してハーブティーにしたり、低血圧や不眠症の治療には「木犀花酒(焼酎に漬けたもの)」も効果的です。

金木犀(キンモクセイ)を楽しもう

キンモクセイはとても良い香りがするものの、花の時期は短く一斉に咲いて落ちてしまいます。

キンモクセイをみつけたら、ゆっくりとその香りを楽しんでみましょう。