今年の夏は多くの感染症や夏風邪が同時に流行しています。
夏風邪の中にはヘルパンギーナ、手足口病、咽頭結膜熱(プール熱)などがあり、太子町の小学校や中学校でも学級閉鎖になるなど感染が広がっています。
感染症の中には今年の5月から「五類感染症」に認定された新型コロナウイルスや、冬に流行することが多いインフルエンザも含まれており、2つ同時に感染した例も見られるなど異例の事態です。
この記事では現在流行中の夏風邪の種類や、風邪を予防する対策についてご紹介します。
今年大流行の風邪の種類
・ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナはウイルス性の風邪の一種で、口内や喉に発疹ができ、痛みと発熱をを伴います。
幼児や若い人に感染が多く見られ、夏から秋にかけて流行するウイルスです。
残念ながらヘルパンギーナの特効薬というものはないため、解熱剤を用いて熱を下げたり、痛みを取る治療がおこなわれます。
・手足口病
手足口病とは小さな水ぶくれが喉、手のひらや足の裏、指、爪の周りなどにでき、発熱を伴うウイルス性の風邪のことです。
ヘルパンギーナ同様幼い子どもに感染しやすく、伝染性が高いウイルスです。
こちらも有効なワクチンや薬が確立されておらず、ウイルスの侵入を防ぐことが難しいといわれています。
手足口病のウイルスは比較的長く便などから検出されることがわかっているため、手洗いうがいに加えておむつやトイレなど排泄処理する際に注意を払うことが大切です。
・咽頭結膜熱(プール熱)
咽頭結膜熱は、別名「プール熱」や「アデノウイルス」ともいいます。
主な症状は咽頭炎、高熱、目の赤みです。
感染源となるアデノウイルスはプールなどの遊泳施設から広がることが多いため「プール熱」と呼ばれるようになりました。
このウイルスはプールの水からの感染だけでなく、くしゃみや咳など飛沫からも感染するため、夏場は保育園や幼稚園などで爆発的に流行します。
咽頭結膜熱も有効な薬がないため、解熱剤や抗生物質、目の赤みには抗菌薬が入った目薬などで処置を受けることがほとんどです。
夏風邪を予防するための方法とは?
夏風邪の予防は、新型コロナウイルスの感染予防対策と同じです。
実はコロナウイルスが蔓延し、マスク生活を送っていた2020年〜2021年はインフルエンザの発症がとても低かったといわれています。
この経験からマスクの着用、手洗い・うがい、換気、人混みを避けるといった生活がウイルス感染の抑制に繋がることが分かっています。
夏風邪は夏の疲れが出て免疫力が下がる今の時期に感染しやすいということもあり、できる範囲で予防対策をおこないましょう。