太子町の自然をご紹介する太子ネイチャー、第57回は「モッコウバラ」です。
さて、前回の太子ネイチャーは、「ペチコート水仙」という、洋服がモチーフになった水仙をご紹介しました。
今回は、「モッコウバラ」というバラの仲間で小さな花をつける植物の紹介です。
写真は、太子町大道で撮影しました。
モッコウバラ
「モッコウバラ」という名前は、あまり知られていないかもしれません。
しかし、春になるとその美しさで多くの目を引きます。
トゲもなく、害虫にも強いんだそう。
それでは、モッコウバラがどんな花なのか見ていきましょう。
モッコウバラはどこの花?
まず、モッコウバラ、学名 Rosa banksiae、は中国原産のバラの一種です。
この花は、18世紀末にイギリスへと持ち込まれ、その後、ヨーロッパ全域および他の温暖な地域で広く栽培されるようになりました。
その独特な見た目と育てやすさから、日本を含むアジア各国でも人気の庭園植物となっています。
モッコウバラが日本へ
モッコウバラは江戸時代にオランダ人を通じて日本に伝わったとされています。
初めて導入された当時から、その美しさ評価され、特に公共の場や庭園で見ることが多い植物となりました。
今日では、日本の多くの地域で春の風物詩として親しまれています。
花の形状と色
モッコウバラの花は非常に独特で、小さな花が大量に密集して咲きます。
そのため、遠目から見ると花壇が一面の花で覆われているように見えます。
花の色は通常、クリーム色や淡い黄色が主で、非常に華やかです。
花弁は薄くて柔らかく、他の多くのバラ種と比べても特に優雅な印象を与えます。
開花時期
モッコウバラの開花時期は主に春で、特に4月から5月にかけて最盛期を迎えます。
この期間、モッコウバラは満開となります。
日本の温暖な気候はモッコウバラの生育に適しているといえます。
一度植えると、毎年安定して花を咲かせるため、庭園植物として非常に重宝されています。
香りの特徴
モッコウバラのもう一つの魅力はその香りにあります。
この花からは、非常に繊細かつ甘い香りが漂います。
例えるなら、「紅茶のような香りがする」と言う方も多いですよ。
特に、早朝に香りが出る傾向があり、外気温が20℃前後に一番強く香ります。
その香りは訪れる人々の心を和ませる効果があります。
公園や庭園でこの花のそばを通るとき、ふわっと香るその香りに心奪われる人も多いです。
おわりに
モッコウバラはその美しさ、そして心地良い香りで多くの人々を魅了し続けています。
太子町でこの美しい花を見ることができる場所はいくつかあり、春の訪れとともにその美しさを存分に楽しむことができます。