太子町には、昔から伝わる製法で作る「太子みそ」があります。
その太子みその制作を体験できる体験教室が10月15日から行われるのですが、教室に先立ち、みそづくりの基本となる「糀づくり」が行われました。
参加メンバーは太子町の有志が参加している太子町特産品開発チーム(略してTTK)と太子町役場、観光まちづくり協会の方たちです。
1日目
使用する米は15㎏。前日にキレイに研いで24時間水に漬けておいたものです。
漬けていた米をざるに上げ1-2時間かけて水切りをします。
水切りが完了したら寸胴鍋に蒸し布をひっかけ、そこに米を入れます。糀づくりに使う米は、炊くのではなく蒸したものを使うのです。
米を入れ終わったら厚手の布で蓋をし、約1時間ほど強火で蒸し続けます。
時間になったら、米が耳たぶくらいの柔らかさになったことを確認し、蒸し布ごと引っ張り上げます。
これがなかなかの重量と熱さなので、3人がかりです。
取り出された米は、作業台の上に置いた布の上に広げられました。
木のしゃもじで米をほぐしていき、40℃前後になるくらいまで冷ますべく、うちわで扇ぎながら混ぜていきます。
手を突っ込んでも熱くない温度になったら、米を少しボウルに移し糀と混ぜ合わせます。
今回は、京都で300年以上の歴史を持つ糀専門店「菱六」の糀を使用しました。
糀と混ぜたボウルの米を、広げた米全体にかけていきます。かけ終わると、全員の手で米を押し揉みしながら混ぜ込んでいく作業が開始されます。
手で押し付けてこすることで米に傷がつき、糀菌が入り込みやすい状態になるのだそうです。
キレイに混ざったら、蒸し布に米を集めて行き、発酵器にていねいに設置します。
平らにならして洗濯ばさみで止めたら温度を35℃、ファンを36℃に設定し、蓋をして翌日まで置いておきます。
この発酵器がなかったころは、発酵の失敗もあり苦労されたようです。
2日目
発酵させた糀を取り出して、塊を手でほぐしていきました。
もう一度発酵器へ戻し、お湯と混ぜ合わせて再度発酵させるべく蓋をします。
この作業は2回やります。
3日目
発酵が進んだ米を取り出して作業台の上に広げ、固まっているところを手でパラパラにほぐし冷ましていきます。
米が冷めたことを確認して、今度はビニール袋へ移しました。
ビニール袋へ入れた米はこれ以上発酵が進まないように、冷蔵庫で冷やしておきます。
これで、3日間かけた糀を作る作業は完了です。15㎏の米から17-17.5㎏の米糀が作れました。
あとは大豆と上手く配合して実際にみそにしていきましょう!