シリーズ「かるたでめぐる太子町」では、筒井完次さんの「切り絵でめぐる太子町郷土史かるた」を解説しています。
先週は「に:日本遺産の町 太子町」から、大阪府ではじめて日本遺産に認定された竹内街道についてご紹介しました。
今週は「に」に続き、「ぬ」の句で詠まれている五右衛門石について解説します。
「ぬ:ぬすっと義賊(ぎぞく) 五右衛門石(ごえもんいし)」
「切り絵でめぐる太子町郷土史かるた」の「ぬ」の読み札は「ぬ:ぬすっと義賊(ぎぞく) 五右衛門石(ごえもんいし)」です。
絵札には、大きな石が描かれています。石にはボコボコと穴や模様があるよう見えますね。これには実は理由があるんですよ。それは次の項目で解説します。
そして読み札は以下の通りに解説されています。
「葉室の道傍にある大石で大盗賊であった石川五右衛門が腰かけた石と伝えられる。この石は壊された古墳の横穴式石室の石材の一部で、かつてここに大きな古墳があったことを伝える。」
太子町の五右衛門石
大阪府南河内郡太子町大字葉室には、ある男が腰かけたとされる大石があります。
その男とは、安土桃山時代の大泥棒「石川五右衛門」です。
五右衛門というと、あのルパン三世に登場する「石川五ェ門」のモデルとして有名ですよね。
伝説によると、石川五右衛門は、京都にて荒らしをおこなう盗賊でした。
そして葉室村にある「塚穴」という石に隠れながら住んでいたといわれています。
ある日いつものように盗みをおこなった石川五右衛門は、失敗をおかし命からがら腰かけ石に戻ってきました。
そしてあまりの腹立たしさから、腰かけ石を殴ったり、その時に吸っていたキセルを石に叩きつけたといわれています。
そのため太子町の五右衛門石には、げんこつやキセルを叩きつけた後のへこみが現在でもあるといわれているんですよ。
「切り絵でめぐる太子町郷土史かるた」の絵でもこの石の模様が忠実に再現されていますね。
逸話や歴史については、以前太子タウンでも紹介した五右衛門石の記事をご覧ください。
五右衛門石へのアクセス
名称 | 五右衛門石 |
所在地 | 〒583-0994 大阪府南河内郡太子町葉室1097 |
アクセス | 近つ飛鳥博物館近くにある葉室古墳から西へ150メートルほどの場所 |
地図 |