【太子のヒト 14人目】吉村 明子(よしむら あきこ)さん「太子たすけあいコスモス」ケアマネージャー インタビュー

大阪府太子町で活躍する皆さんにお話を聞きに出かける太子タウンの「太子のひと」第14回は「太子たすけあいコスモス」でケアマネージャーをされている吉村 明子(よしむら あきこ)さんのインタビューです。

もともとはヘルパーだった吉村さんですが、ケアマネージャになった経緯やお仕事の内容を中心にたくさんお話を伺うことができました。

ケアマネジャーになるきっかけ

ー吉村さんがヘルパーからケアマネジャーになろうと思ったきっかけは何ですか?

最初コスモスという名の有償ボランティアを立ち上げた時にヘルパーの誘いを受けました。長年ボランティアとして活動していたので、資格を取る良い機会だと思い、まず介護福祉士になりました。

ヘルパーは素晴らしい仕事ですが、体力がいります。年齢的にも体力的にも仕事がしんどくなってきたというのが本音で、ステップアップという意味でもケアマネージャーをしようと思いました。

高齢者の方は過去にいろいろな人と出会って、たくさんの経験をしていると思います。そういった方の人生の最後に出会う中の1人になって、私と会えて良かったなと思ってもらえる人間になりたい。そのような気持ちで毎日仕事をしています。

ヘルパーとケアマネージャーの違い

ヘルパー

代表的な資格に介護職員初任者研修があり、学校・研修機関を卒業すると資格がもらえます。介護職員初任者研修の講座は養成講座なため講義と実技、合わせて130時間の講座を受けると無試験で資格が取得できます。

ケアマネージャー

実務経験が最低5年が必要になります。加えて試験を受験するために該当する資格を所持していなければなりません。
ケアマネージャーになるための試験の合格率は15〜20%と難関です。

ヘルパーやケアマネージャーができる業務・できない業務

ヘルパーやケアマネージャーには制度上、どうしてもできないことがあります。

例えば生活必需品の買い物代行はできますが、嗜好品はできない。生活空間の掃除はできますが、使っていない2階などの部屋の掃除はできないなどこのようなルールはなかなかご理解いただくことが難しいです。

私たちができないことを町の地域ごとのボランティアや町会サロンの皆さんが頑張ってくださっています。

ケアマネージャーとしての仕事

ー日々どのような仕事をしていますか?

現場では、利用者さんの自宅を訪問し、現在の生活やサービスの利用状況を確認します。その内容に問題があれば新しいサービスの提案や調整をさせてもらいます。

高齢者の方はスマホを持っていても詳しい使い方が分からないしインターネットもできません。時々使いこなしている80代の方もいらっしゃいますが、ワクチン接種の申し込みなど複雑なことは難しいのが現状です。そういったところはお手伝いします。

一人で生活するのが難しそうだと感じる利用者さんの場合、役場と連携して制度を確認しつつ一緒に考えてもらったり、同じ職場のケアマネ同士で情報共有をして解決するようにしています。

ケアマネージャーの難しいこと

ーお仕事されていて大変だなと感じる点はありますか?

ケアマネは時間やサービスの制限があまりないので、時間に追われず利用者さんに寄り添うことができます。

仕事時間外にも利用者さんからの電話はかかってきます。その対応をしつつ一人一人に合わせてプランを考えています。

寄り添えるという部分ではよい仕事です。しかしやり過ぎると、ケアマネを交代した時に「前回のケアマネさんはここまでしてくれたのに」と問題になる。人と人とのお仕事なのでそこが難しいポイントです。

ケアマネージャーになりたい人へ

今や人口の30%は高齢者といわれていますよね。介護の仕事が増えてきている中で、単に「頑張る」だけではなく、介護に携わりたいと思ったきっかけ、気持ちがないと続かない仕事だと思っています。

その中で視野を広げていくことはすごく大事なので、工夫と経験を重ね、失敗を学び、一番に横の繋がりを大事にすることが重要だと思います。

横の繋がりを大切にすると役に立つ情報が入ってきます。繋がりが大事だということは私がケアマネになった時に言われた言葉で、それは今も頭の中にあります。

さいごに

吉村さんが働く「太子たすけあいコスモス ケアプランセンター」では要介護状態になった利用者さんがご自身の住居に住みながら、可能な限り自立した日常生活を送れるようにサポートをします。そのためのプランをチームで考えているそうです。

吉村さんのコスモスでのお仕事、優しいお人柄と利用者さんに対する愛情が伝わってきました。

今後のご活躍も応援しています。

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