太子町でみつけた植物を紹介する太子ネイチャー、第45回は「ヒヤシンス」をご紹介します。
ヒヤシンスは簡単に栽培できるため、小学校の実習で育てた経験のある方も多いのではないでしょうか。
春らしく爽やかな香りに、美しい花色で風に揺れる様子は、思わず見とれてしまいますね。
今回はこのヒヤシンスについて、歴史や名前の由来などをご紹介します。
ヒヤシンスとは?
ヒヤシンスは、トルコやイスラエル周辺の地中海沿岸が原産の球根植物です。
その歴史は古く、日本が戦国時代頃に、オスマン帝国で大規模に栽培されていました。
日本には、江戸時代の1863年にフランスから伝来した記録が残っています。
ヒヤシンスの花の特徴
ヒヤシンスはとても強く、地植えのほか、コップに水を入れて水耕栽培にしても簡単に花を咲かせることができます。
小さな花のひとつひとつに強い芳香をまとうため、室内で栽培すればフレッシュなルームフレグランスの出来上がりですね。
茎のまわりに1〜2cmの小さなラッパ状の花が密集して咲き、ボリュームのある円柱のような花姿は多くの園芸家に愛されています。
ヒヤシンスの花言葉は「悲しみを超えた愛」
ヒヤシンスの花名と花言葉はギリシャ神話に由来しています。
神話に登場する美青年ヒュアキントスは医学の神アポロンと円盤投げをして遊んでいたところ、嫉妬した西風の神ゼピュロスの起こした風のせいで円盤が直撃し、亡くなってしまいます。
ヒヤシンスは美青年ヒュアキントスの流した大量の血液から生まれたとされ、必死に治療したアポロンのストーリーも相まって「悲しみを超えた愛」という花言葉がつけられました。
ヒヤシンスの楽しみ方は無限大!
ヒヤシンスは屋外の地面に植えてもすくすく育ちますし、土無しで室内の水耕栽培として楽しむことができます。
美しい花や香りはもちろんのこと、水分が多いため切り花にしてもなかなかしおれず、長く楽しむことができますよ。
花かんむりにして遊ぼう
ヒヤシンスの花を楽しんだあとは、小さな花を摘んで糸でつなぎ合わせて花かんむりをつくってみませんか?
色鮮やかなヒヤシンスで作った花かんむりは、爽やかな香りもステキです。
モイストポプリにしてみよう
金木犀やジャスミンが有名なモイストポプリですが、ヒヤシンスでも作ることができます。
摘んだヒヤシンスの花と塩を重ねて、瓶などで密封して1ヶ月ほど冷暗所で熟成させましょう。
ヒヤシンスの濃厚な香りを閉じ込めて、長く楽しんでくださいね。
ヒヤシンスを育ててみよう
今年のヒヤシンスの時期はそろそろ過ぎてしまいますが、ぜひこの冬からヒヤシンスの育成にチャレンジしてみませんか?
ヒヤシンスはだいたい秋頃からホームセンター等に球根が出回り始めます。
多年草なので1度球根を植え付けてしまえば、毎年可愛らしい花を楽しめるのでおすすめです!