太子ネイチャー第30回 数珠玉(ジュズダマ)

大阪府太子町の自然を紹介する太子ネイチャー、第30回目は「数珠玉(ジュズダマ)」です。

皆さんは数珠玉(ジュズダマ)を知っていますか?太子町では大道などでも見られる植物です。

読んで字のごとく仏事で使用する「数珠」によく似ていますよね。

数珠玉が日本に伝来した時期は詳しくは判明していませんが、平安時代の遺跡から出土しました。

そのため平安時代からこの数珠玉を「念珠」として使用されていたと考えられています。

現在では実際に数珠に使用することはありませんが、この数珠のような実を生かして子どもが首飾りを作ったり、お手玉のようにして遊んだりすることができますよ。

数珠玉ってどんな植物?

数珠玉は東南アジアを原産とするイネ科の多年草です。

高さは1〜2メートルほどで水辺や用水路の近くに生えており秋になると固くてツヤツヤとした数珠の玉のような実がなることが特徴です。

伝来した時期は不明とされていますが、稲の伝播と共に食物用の作物として渡来しました。

また、数珠の形をした数珠玉が古い古墳から出土しており、古来から仏事に使用されていたと考えられています。

そのため、数珠玉の花言葉は「成し遂げられる思い」や「祈り」です。

食用用として伝来した「数珠玉」

はるか昔、数珠玉の根っこを煎じて飲み、「肩こりや腰痛の民間薬」として用いられていました。

また数珠玉を食用としても栽培しており、固い実を割って中の穀物を取り出し食べていたといわれています。

食用や薬用として古くから日本に根付いていたことが分かりますね。

数珠玉でおもちゃを作ろう

「幼い時に数珠玉で遊んだ!」という方も多いのではないでしょうか。

数珠玉の玉の部分は中身は取り出すと空洞になっており、ビーズのように簡単に糸を通すことができますよ。

糸を通してネックレスやブレスレットを作って遊んでみましょう。

また布袋の中に入れると簡単にお手玉を作ることもできます。

まとめ

本日はツヤツヤと美しい実をつける数珠玉をご紹介しました。

太子町の秋の自然を感じにお出かけした際には、昔を懐かしんで是非「数珠玉」を探して見てください。

数珠玉はイネ科の植物のため水辺に生えていることが多いです。

採取の際にはくれぐれも足元にはお気をつけ下さいね。

数珠玉摘みを行うベストなタイミング「晴れ間が何日か続いた日」なので覚えておいてくださいね。

田んぼや用水路には気をつけて、懐かしい自然を楽しく観察しましょう。