大阪府太子町の自然を紹介する太子ネイチャー、第32回は「タマスダレ」です。
この写真は太子町の春日地区で撮影しました。
直径4センチほどの真っ白な花びらが6枚上向きに咲いている姿がなんとも美しいですね。
夏の暑い時期から10月の秋頃まで開花するタマスダレを皆さん見たことはありますか?
タマスダレの特徴
タマスダレは南米原産の植物で、日本には明治時代初期に伝来しました。
温かい国である南米の出身なので、日本での開花時期は7月から10月の暑い時期にとても綺麗な純白の花を咲かせます。
現在、地球温暖化の影響から冬も比較的暖かい気候が続くため、日本の地でも冬を越すことができます。
そのため一度植え付けると、地面に植えっぱなしで翌年も開花し、植えた環境がタマスダレと合うと、根っこにある球根が分裂して増えていくこともあります。
タマスダレは朝日が昇って太陽が出る頃に開花し、夕方になると花を閉じるという特徴があります。
タマスダレの花自体は3日ほどで枯れてしまいますが、1つの球根から何度も何度も花が咲くため、長期に渡って美しい花を楽しむことができます。
タマスダレの花言葉
・汚れなき愛
・純白の愛
・期待
・便りがある
タマスダレは見た目の純白の花の印象から、愛を語る花言葉が多いですね。
タマスダレ名前の由来
和名である「タマスダレ」は、純白のまるで宝石のような花を「玉」に見立てて、また細長く葉が集まり垂れて見えることから「スダレ」となぞらえ、この名前がつきました。
タマスダレには英語での別名があり「レインリリー」として海外では呼ばれています。
この名前の由来である「レイン」は英語で「雨」を意味し、乾燥した大地に雨が降り、その後に一斉に花を出すため「レインリリー」と呼ばれています。
タマスダレには毒がある
タマスダレには植物全体に毒があるため注意が必要です。
茎と葉には「リコリン」と「アルカロイド」という毒性の成分が含まれていて、誤って食べたり口に入れると嘔吐と痙攣の症状が現れます。
タマスダレの葉は「ニラ」に、球根も「ラッキョウ」に大変よく似ていることから誤飲し、以前食中毒になった事例があるため、栽培する際は食用の植物とは別けて栽培することをおすすめします。
タマスダレまとめ
本日は太子町の道端でもよく見かけるタマスダレをご紹介しました。
美しく咲くタマスダレは密集して花をつけるので、見ごたえがありますよね。
タマスダレをご自宅の庭でも楽しみたいという方は3月から5月頃に植え付けをおこなってみましょう。
もし球根を頂いたならそのまま植えても良いですし、種から植える場合は5センチ間隔で種を植え付けると密集して華やかなタマスダレになりますよ。