太子町に代々伝わる手作りみそ「太子みそ」。
毎年有志の方々や、制作参加者によって作り方が受け継がれています。
これまでに糀づくりから、みそづくりの前編までをお届けしました。
前編で出てきた謎ワード「モンブラン」。
それはいったい何なのか。無事に太子みそが仕込めるのか、緊迫の後編です。
前編では米糀と炊いた大豆を混ぜました。
混ぜたところに取っておいた大豆の煮汁である「アメ」を加えていきます。
アメを加えて混ぜることにより、粘り気が出てくるのです。
粘り気が出てきたみそのもとを、今度はミートミンサーでしっかり混ぜながらミンチ状にしていきます。
…あれ…?
あ!!!!こ、これが「モンブラン」では!!!!!!!!!!??
ミートミンサーからミンチ状のみそのもとが出て、この状態のことを「モンブラン」と呼んでいました。
ケーキのモンブランを彷彿とさせる形状ですね。納得です。
モンブランになったみそのもとを、手で丸めて塩を敷いた樽の中に投げ入れていきます。
なぜたたきつけるようにして投げ入れるのかというと、空気を抜くためなのだそうです。
みそをすべて入れ終わったら、平らにならし、上から塩をかけビニールの口が閉じられました。
その上から重しを乗せ、この状態で約2か月間、保健センターにて寝かされます。
参加した皆さんが出来上がったみそを受け取れるのは、12月になってからとのことです。
みそづくりの作業の後は、参加者の皆さんで去年の太子みそを実食しながら保健センターによる健康講座を受けます。
ひとりずつに塩分計と具なしみそ汁、野菜をたっぷり入れたみそ汁の2種類が渡され、それぞれの塩分の測定です。
具が少ないみそ汁だとどうしても摂取する塩分が増えるので、具を多めにしたみそ汁を飲むほうが塩分を控えるためにも良いそうです。
実際に計測した塩分の数値も、かなり違いがありました。
また、塩分の摂取量が多いとどういうことが起こるのかなど、資料を見ながら丁寧に教わっていきます。
太子みそのみそ汁は、ほんのり自然の甘みとコクがあってとてもやさしい味わいです。
現在は市販されておらず、みそづくりに参加した人のみがもらえるものとなっています。
太子みそを食べてみたいという方は、来年のみそづくり開催日をしっかりチェックしてご参加ください。