自然豊かな太子町には山菜やきのこが自生している山が多く、山菜を取りに行かれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
野山で山の恵みを収穫する際は、くれぐれも毒きのこにご注意ください。
毎年毒きのこが原因となり食中毒を起こす事例が確認されています。誤った素人判断によって毒きのこを収穫し食べてしまうと、場合によっては生死に関わることもあるんですよ。
この記事では、古くから伝わる間違ったきのこの迷信や、しいたけやなめこにそっくりな毒きのこについて紹介します。
きのこの迷信
「きのこの茎が縦に裂けるものは食べられる」や「派手な色ではないので食べられる」「虫が食べているきのこは食べられる」など、きのこに関する迷信をよく耳にします。
しかしこれらの言い伝えは間違っていることが多く、毒きのこはよく目にしたことがあるような色や形をして山に自生しています。
野山に生えている山菜やきのこを収穫し、自然の恵みを楽しむことは良いのですが、きのこに関する知識がないと食中毒を引き起こす原因となるため注意が必要です。
注意が必要な毒きのこ3選
私達が普段食べているきのこの見た目がそっくりなことから、食用と間違われやすい毒きのこを3つご紹介します。
ニセクロハツ
ニセクロハツは、きのこの傘が5〜12センチほどの茶色い色をした毒きのこです。
見た目がしいたけに似ていることから、誤って食べる事故が多発しています。
ニセクロハツを食べると、食後30分から数時間以内に下痢などの消化器系に中毒症状がみられます。
スギヒラタケ
スギヒラタケは傘が2〜6センチほどのきのこで、スーパーで売られているひらたけに色や見た目がとても似ています。
色は白色で、柄がないことが特徴のスギヒラタケは、マツなどの針葉樹の古株に群生して生息していることが多いです。
以前は食用として食べていた地域もありますが、腎臓に疾患がある人を中心に急性脳症を起こすことが分かり、現在では食用が禁止されています。
その他、中毒症状として足の脱力感、ふらつき、意識障害などがあげられ、最悪の場合命を落とすこともあるきのこです。
ニガクリタケ
ニガクリタケは、傘が2〜5センチほどで、なめこのような見た目をしています。
年間を通して自生しているニガクリタケは山の中にある枯れ木や倒木に群生することが多いとされます。
食べると味は非常に苦く、腹痛、下痢、悪寒、痙攣などの症状が発生し、死亡するケースもある恐ろしいきのこです。
毒きのこを食べてしまった時の対処法
むやみにきのこを収穫して食べないことが一番ですが、もし誤った判断で毒きのこを食べてしまった時の対処法をご紹介します。
毒きのこは口に入れると強い苦味や舌のしびれを伴うことが多いとされます。
そのため少しでも味がおかしいと感じた場合、すぐに吐き出してください。
また毒による症状が落ち着いたとしても、念のために食べ残しのきのこを持参してすみやかに医療機関を受診してください。
山で採取したきのこは食用と確実に判断できない場合、絶対に食べない、人にあげない、人に売らないようにしましょう。