南河内エリアでは、かつての金剛バスの運行終了以来、公共交通の利便性が減少してしまったという課題を抱えています。

近鉄などの運行は続いていますが、便数が減ったことで地域住民の移動の不便さが増しているのも事実です。

そんな中、大阪・関西万博で活躍する予定の自動運転バスが、未来の交通手段として南河内にやってくるというニュースが大きな期待を集めています。

今回は、その取り組みについて詳しくご紹介します。

万博の自動運転バス、未来への第一歩

2025年に開催される大阪・関西万博。

その会場で走る自動運転バスは、多くの来場者を移動させるだけでなく、閉幕後の未来を見据えたプロジェクトとしても活用される予定です。

大阪府では、この万博での運行経験をもとに、南河内エリアでの新しい交通手段として自動運転バスを導入する計画が進められています。

自動運転バス、2つのルートで運行予定

このプロジェクトでは、万博閉幕後に南河内地域で自動運転バスの運行を行うために、2つのルート案(仮称)が発表されました。

  • 北部ルート:上ノ太子駅から太子町役場、大阪府立近つ飛鳥博物館を経由するルート(走行距離約7.9km)。
  • 南部ルート:富田林駅から河南町役場、千早赤阪村役場を経由するルート(走行距離約8.3km)。

それぞれのルートには、乗車定員11人のバスが1台ずつ運行される予定で、地域住民の移動をサポートします。

自動運転バス導入のための準備が始まる

大阪府では、2024年度中に自動運転バスのテスト走行を実施するための準備が進められています。

高精度3次元地図データの作成や車両調律、道路の区画線整備が行われる予定です。

これらの準備が整った後、2026年春からは一般の乗客を対象とした実証実験が始まり、地域の人々に新たな移動手段が提供されることになります。

「新モビFESTA in 南河内」で自動運転バスが初披露!

今年9月16日には、南河内エリアで「新モビFESTA in 南河内」が開催されました。

会場の太子・和みの広場では、初めて自動運転バスの走行が披露されました。

このイベントには大阪府知事をはじめ、田中町長、地元の議員や多くの住民が参加し、自動運転技術の未来に期待を寄せました。

また、当日は地元の特産品を販売するミニマルシェや、地域の芸術家によるステージイベントなども行われ、会場は終日賑わいを見せました。

来場者は、自動運転バスの走行を間近で見て、未来の移動手段がどのように地域社会を支えるかを実感する良い機会となりました。

未来の交通をみんなで支える

自動運転バスの導入は、地域の移動手段を大きく進化させる可能性を秘めています。

特に、高齢化が進む南河内エリアでは、公共交通が住民の暮らしにおいて重要な役割を果たしています。

今回の取り組みによって、移動の利便性が向上するだけでなく、地域の活性化にもつながることが期待されています。

「太子タウン」では、今後も自動運転バスの導入に関する最新情報をお伝えしていきます。

地域の未来を共に創るこのプロジェクト、ぜひ皆さんも注目してみてください!